Next generation Oral Care! Open the next door!
ご 挨 拶
大阪医科薬科大学医学部 感覚器機能形態医学講座 口腔外科学教室 教授
この度、第19回日本口腔ケア学会総会・学術大会会長を拝命しました大阪医科薬科大学 口腔外科学教室 植野高章です。どうぞよろしくお願い致します。大会のテーマは「口腔ケアの次の扉を開けよう」です。平成24年に口腔ケアが口腔機能管理料として保険導入され、現在では医療の現場で口腔ケアの重要性は十分に認知され、国民の医療に大きく貢献できていることは言葉にするまでもありません。その一方で、医療の高度化(ロボット支援・カスタムメイド医療、免疫チエックポイント阻害剤etc.)、患者の高齢化、予期しなかった新型ウイルスパンデミックなど、われわれが、従来学んできたこと、経験してきたことで対応するには、あまりにも急速に医療環境が変化してきました。これらのことから学べることは、なぜ口腔ケアが必要なのか?その医学的根拠がどこにあるのか?をわれわれが、しっかりと考えて次の世代を見据えていく時期になったことではないでしょうか?
多職種連携が推進されています。その中で、もちろん口腔ケアはその必要性を十分に築いてきました。これは日本口腔ケア学会の本当に大きな功績と言えるでしょう。これまでの学会の内容の多くは、医療人への口腔ケアの普及、各施設での口腔ケアの取り組み方、そして口腔ケアの実施方法であったように思います。いずれも大変に重要な事ですが、こうした啓発、方法論に重きをおくだけではなく、より新しい知見を取り込み、高度化する医療の中で、「より輝ける口腔ケア」であって欲しいと願います。こうした願いから今回は「口腔ケアの次の扉を開けよう!」と題して大阪医科薬科大学で大会を開催させていただきます。
口腔衛生が全身に与える影響についてのメタゲノム解析による口腔ケアの新しいアプローチ、薬剤師の方々の口腔ケアへの参画、市民が社会に口腔ケアの重要性を伝えていく口腔ケアアンバサダー制度スタート、国際口腔ケア学会からは、口腔ケアの世界への発信など、口腔ケアの次のステージに向けての礎になるような大会にしたいと思っています。どうぞ日本口腔ケア学会に会員の方々だけでなく医師、歯科医師、看護師、歯科衛生士など多くの医療従事者のご参加をお待ちしております。まだまだ新型コロナパンデミックで先が読めない時期ではございますが万全の感染対策を講じて開催いたしますので、皆様ふるってご参加ください。